<方法>
2003年に愛知県に居住する65歳以上の健常者を対象としてアンケート調査を行った。そして,最初の調査時点で過去1年間に転倒の経験がない者のうち,3年間追跡できた1763名の3年後における過去1年間の転倒経験と,歯数および義歯使用の有無との関係を検討した。
<結果>
20歯以上の人に対して19歯以下で義歯未使用の人の転倒リスクは2.50倍であった(図)。なお,19歯以下で義歯を使用している人の転倒リスクは1.36倍であり,20歯以上の人との間に明らかな(統計学的に有意な)違いは見られなかった。