日本は、世界に類を見ない速度で高齢化が進んでおり、2017年現在、高齢化率は27.3%(内閣府高齢社会白書)に達しています。2013年、平均寿命は、男性80.21歳、女性86.61歳だったものが2065年には男性84.95歳、女性91.35歳と推計されています。
さらに、長寿化に伴い、高齢者数も増加の一途をたどるとされ、2042年に3,955万人でピークを迎え、その後は減少するものの高齢化率は緩やかながら増加し、2060年には38.1%に達すると言われています。これは、人口の4割近くが高齢者という状況です。
このような状況で社会保障関連費の増加を抑制するために、健康寿命の延伸と健康格差の縮小に取り組むことが何より急がれています。要介護認定率は65歳から介護保険の対象になりますが80歳ぐらいから認定率が急上昇します。
つまり後期高齢者になるほど、介護の対象になりやすいということがわかります。これを歯科で考えると、歯の数が多いほど、健康寿命が延び、要介護期間が短くなることがわかっています。